プログラマーとして働きだして2年目になった。ここ1か月は、数週間後に迫る新入社員の研修の準備をしていて忙しい。社内で企画している2週間くらいの研修で、去年と同じような内容を末端の作業員として教えるだけだと思っていたら内容を総入れ替えする必要が出てきてしまい、思わぬ高負荷になった。講師はみな自分よりもプログラミングの知識に長けていて、引け目や苦しさを感じながらも胸を借りるつもりで失敗を繰り返している。
通常の業務に加えて研修準備があり、働き方は自然夜討ち朝駆けみたいなことになる。仕事に忙殺されているとそれ以外の家事や趣味に割く時間がなくなるものだと思っていたけど、その程度では済まず仕事以外のことにまず興味がなくなるのだと初めて知った。それは仕事が楽しいからでも、タスクが残っていると他のことを素直に楽しめない性分だからでもある。本を読めずに1か月また1か月と過ぎる。こんなのでもそれなり生きていて面白いと思うから、サラリーマンが肌に馴染んできたのを自覚する。
研修が終わったら、定時で帰って近所の夕方には店じまいしてしまう焼鳥屋に行く。厨房を囲うようにコの字型でカウンター席が並ぶ店で、仕事ぶりへの並ならぬ自信を感じる。雰囲気ある小さな店には珍しいことに炭でもガス火でもなく電気で焼いていて、その理由を盗みに行きたい。
それと、船舶免許を取っていろんな海に繰り出したい。海の上に行ったら何をしよう。さすがに釣りをしないといけないか。
愛想笑いを重ねて、残業が当たり前になって見失いそうな自分の原点を忘れずにいたい。自分はここから始まって、小山田咲子や絲山秋子、中島らもの言葉で生かされて、川に抱かれて育ってきた。
@名曲喫茶ライオン 暗く青白い蛍光灯の下で目を凝らしながら書いた。